とろけるくらい愛してる
おやすみなさいの時間だよ。
鳥束君があんまり可愛い反応するもんだからちょっと調子乗っちゃったけど、斉木さんはものすげえ鳥束君LOVEです。

鳥束が中々寝なくてうざい、自分の安眠の為に寝かし付けてやるか、たまにはサービスな、て骨組みに肉付けしたら微妙になった。
けど本当の本当に、斉木さんは鳥束君LOVEなんですわかって下さい。

寝かし付け

 

 

 

 

 

 起き上がりかけた身体がまたベッドに倒れ込む。
 何だと思う間に斉木さんにのしかかられ、オレはまっすぐ見下ろしてくる斉木さんに目を瞬いた。
 薄い笑みの浮かんだ顔に、思わずごくりと喉が鳴る。
「なに、何スか斉木さん」
 無言でズボンを引っ張られ、オレは慌てて抵抗した。
 何スか、あんまり迷惑だから元から断つってわけですか?
 それだけは勘弁してください、もう騒ぎませんから、静かに寝ますから、だからどうか脱がさないで、引っ張らないで斉木さん。
『引き裂くのなんて簡単だぞ』
「ええ…ちょと、斉木さん」
『良くしてやるって言ってるんだ。これ以上抵抗するなら本当に潰すが、いいか?』
 よくないです!
 オレは仕方なく手を離した。ずばっと勢いよく膝まで引き下げられる。下着も一緒だ。
 いきなりむき出しにされ、跳ね返る自分のアレにオレは恥ずかしさのあまり顔を歪めた。
「あのホント、いいですから」
『掃除の礼だ、気にせず受け取れ』
「!…」
 斉木さんの左手が、オレのナニを優しく包み込む。それだけでも十分目が潤むのに、躊躇なく口に含まれ、更に視界がぼやけた。
 オレは肘で支えて頭を持ち上げ、信じられないと目を見張った。
 あの斉木さんが、口で。
「あ、あっ……」
 片手で口を覆う。
 斉木さんの卑猥な動きは、先程抱き着いた時に不本意ながら思い浮かべてしまったオレの妄想を、ほぼそのままなぞっていた。
 それは前に見たAVの一場面で、女優のぽってりした唇が何ともエロく色っぽかったので、より強く記憶に残っていたのだ。
 指で根元を摘まんで扱きながら、口に溜めた唾液でわざと下品な音を立てて吸い上げ、べろべろ舐め回す。まさに映像の通り。
 嘘だ、これは夢だ夢に違いない。
 あんな風にされたらたまんないだろうなって思ったそのままが現実になるなんて、夢としか思えない。
 けれど股間の気持ち良さは生々しく、しかし到底現実とも思えず、オレは混乱する頭で斉木さんを見ていた。
 だからか、つい、男優が言ってたセリフが口をついて出た。
『うまいわけないだろ馬鹿』
 熱の入ったおしゃぶりとは裏腹に、冷静で低い声が頭に響く。
 映像の中では、やらしい顔したむちむちのお姉さんが、咥えたまま舌ったらずに美味しいって言ってたけど、斉木さんだもの、そんな事言うわけない。
 ようやくこれが現実だとオレは自覚する。
 けれどそれはショックではなかった、むしろ嬉しくなるものだった。
 落差がたまらない。
 そりゃうまい訳ない、うまくもないのにあんなに熱心にしてくれるなんて、してもらえるなんて、オレはなんて――。
「あ、だめ……斉木さん、もう出る――!」
(出るから口離して! 早く!)
 先端をちゅうちゅう吸われ、腰の奥がひどく熱くなった。急速にせり上がってきた何かに突き動かされるまま腰を弾ませ、オレは射精した。
(飲んでる……斉木さん)
 はあはあと肩で息をつく。
 滲んだ涙で霞む目を何度も瞬かせ、うっとりした気持ちで斉木さんを見つめる。
『まだだ』
 にやりと笑う綺麗な顔に、痛い程胸が高鳴った。
 何をと思う間もなく、すさまじい快感に見舞われる。
「わあぁ!」
 いったばかりで過敏になった先端を手のひらでくるくる擦られ、オレは思わず叫んだ。
「やめて斉木さん! ダメですって!」
 オレはがくがくと膝を震わせた。
 休みなく責められ、気持ち良いのか苦しいのかよくわからない。
『違う、気持ち良いんだよ。素直になれ』
「だめ、勘弁して斉木さん……」
 オレはたまらずに手を引きはがそうともがいた。けれどどんなに暴れてもびくともせず、オレはただされるがままに叫ぶしかなかった。
「ねえ無理、むり……もうやだ…なんか出る、出るからぁ」
『出していい』
「だめだ、だめ……もう離して! 見ないで斉木さん!」
 涙とよだれとをだらだらみっともなく垂れ流し、オレは懇願する。
 嬲られる股間は異常に熱く、どろどろに溶けてしまったように思えた。
 斉木さんは薄く笑ったまま、同じ力加減で擦り続けた。
「やだっ……うぅ――!」
 ぐうっと腰の奥からせり上がってくる熱い塊に、喉が拉げる。
 なりふり構わず叫びたくて、大きく口を開けた時、斉木さんの唇が重なり塞いできた。
 残りの叫びを、オレは斉木さんの口の中に迸らせた。
 下半身からも、痛みを伴う放出があった。
 とんでもない事をしてしまったとオレはブルブル震えながら、斉木さんに抱き着いて泣きじゃくった。
 そんなオレを宥めるように、斉木さんの手が優しく頭を撫でてくれた。

 

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