Dominance&Submission
ランチ
二つ目までは我慢できたが、三つ目のローターを後孔に押し当てられた瞬間、開かされる小さな口の甘い疼きに負けて、僚は艶を含んだため息をもらした。 ゆっくりとした圧迫と、押し込まれる強引さに、声が止められない。 「あ、あ……いや…だ……いや……」 シーツを握りしめて駄々をこねるように身じろぎながらも、含まされた性具と指を幾度も締め付け、悶える様に、男はこらえきれず笑みを浮かべた。 「嫌なのに、締め付けるのかい」 言い返せない言葉に息を引き攣らせ、僚は小さく首を振った。 栓を噛まされた性器が、今にも弾けんばかりに震えびくびくとわななく。 「僚……いやなのかい?」 本気でないのはわかっているのに、意地悪く問い詰める男に僚はかすれた声で嫌じゃないと呟いた。 「なら、もっと気持ちよくなりたいかい」 口を噤む。射精を制限された状態で更に快感を与えられたら、きっとおかしくなってしまう。思い返すのも恥ずかしい卑語を口走り、底なしに欲しがってしまうに違いない。 こわい。けれど…… 「気持ちよくなりたくはない?」 「……なりたい…もっと……」 半ば愉悦に溺れ、恥じらいながらも欲しがる僚に、男は頬を緩めた。下腹に手を伸ばし、埋め込んだローターを一つ始動させる。 「んっ……」 深奥で振動を始めた性具に、僚はくぐもった声を上げた。 二つ… しゃくり上げるように息をする。咄嗟に、止めてくれと男の手を掴み、はっとなっておずおずと手を離す。 男は笑みを深めると、三つ目のスイッチを入れた。 三つの小さな異物が奔放に蠢きぶつかり合って、僚を狂わせた。 「ひっ……あああぁぁ!」 一瞬の間を置いて上がった濡れた悲鳴に、心が奪われる。 「やっ…だ――も、許して……!」 なりふり構わずに叫び、僚は下腹に手を伸ばした。 男はそれを寸前で阻むと、指を絡めて組み合わせ、シーツに押し付けた。 仰向けに押さえ付けられ、僚は激しく身悶えた。 「鷹久――やだ、いきた……お願い」 「いいよ、いきなさい。好きなだけ出して構わないよ」 「で、も……」 「君ならもう、直接触らなくてもいけるはずだ」 どこまでも甘く優しい声音に僚は顔を歪ませる。こうなる事は、こうして責められる事は充分予測できていた。しかしいざその状況に身を置かれると、たまらなく切なくなる。 そして自分は、そのやるせない気持ちにすら快感を覚えるのだ。 男の言葉だけで、達してしまいそうになる。 「も……あぁ、いく……!」 「……手伝ってあげよう」 言葉と同時に男は拘束を解いた。 何をしようというのか直前で察した僚は、即座に男の肩を掴み押しやろうとした。しかし抵抗も空しく、男の唇に胸の一点をやんわりと挟まれる。 「あぁ――……!」 甘い痺れが身体の芯を駆け抜ける。僚はびくびくと腰を弾ませた。 「あ、あぁ…だめ、でる、いく――うぅ!」 より強烈な絶頂を欲して、僚は自身のそれを掴もうとした。 男はやや強引に手を組み合わせて封じ、後孔と胸への刺激だけで僚を導いた。 寸前にちらりと見やり、開いた口に乳首を含む。 「ふぅっ…んんん……!」 過ぎた快楽に、僚の身体がびくびくと跳ねる。 男は心中で満足げに微笑み、舌先でちろちろと舐め転がした。振りほどこうともがくのも構わず、胸元への愛撫を続ける。 「やだ、乳首、も…やだ……」 「そんなにいい声で鳴くのに、本当にいや?」 「ん、んん…たかひさ」 弱々しく泣きじゃくり、僚は腰をがくがくと弾ませ仰け反り、不自由な身体をくねらせて悶えた。舐められ強く吸われると、脳天がびりびりと痺れるほどの快感が生まれ、我慢しても声を上げてしまう。しかしどんなにあがいても、握られた手すらほどけない。 押さえ込まれ、度を越えた享楽に喘ぐ僚の声が、男の鼓膜をくすぐる。 「ああぁ…もうやだ、両方、いや、だめ……あぁ……」 「いやじゃないだろう、ほら……もっとしてくださいと言ってごらん」 「やぁ……たかひさ、やめ…あ――だめ!」 根元を摘ままれ、指の間から覗く先端をねっとり舐められる。圧迫から逃れた先端は感覚がより鋭敏になり、何倍もの快感をもたらした。 「も、だめっ……おかしくなる!」 嬌声の合間に必死に哀願し、合わせて手を握りしめる僚のぬくもりが、全身で息をつく様が、男をより昂奮させかき乱した。 執拗に繰り返される快楽の連続に僚は我を忘れて乱れ狂い、かすれた声で喉を鳴らした。 内部で休みなく性具は振動を続け、肌の上で休みなく男の手が動き続ける。 二ヶ所が繋がってしまったかのような錯覚、互いが互いを高め、痺れるような愉悦に僚はたまらないとばかりによがった。内股が痛いほど引き攣れ、凄まじい勢いで射精欲が込み上げてくる。 「あぁ…なんで、なんで……」 身悶え、甘い声で非難する。 硬く起ち上がった小さな一点を執拗にいじくりながら、男はふと笑う。 「そうやってもどかしそうにしている君を見るのが、好きだからだよ」 「あ――あぁ……やっ、だ……たかひさ」 変態、と馴染のひと言にますます笑みを深める。 「そうだね……でも、違うよ」 一瞬の間を置いて、僚は応えた。知ってる。直後呼吸が乱れる。 男の歯がやんわりと乳首を噛んだのだ。 「くうぅ……!」 とどめの一撃に喉の奥で鳴き、僚は全身を突っ張らせた。同時に先端から白いものを吐き出す。勢いが抑えられたそれはとろりと溢れ、竿を伝ってたらたらと流れた。 「ああ……」 やがて力を抜き、僚は何事か否定するように首を振った。 満足できないからだ。 未だ振動を続け、強制的に快感を送り込んでくる性具も、苦しかった。 「も、ぉ……とめて」 思い切り吐き出せない辛さに小さく震えながら訴える。 忙しなく息をつく唇にそっと触れた後、男は望み通り性具のスイッチを切った。 僚はほっとした様子で小さく唸った。 「ああ……汚れてしまったね。今、綺麗にしてあげるよ」 「……え」 まさか、と、僚は目隠しの下で眉根を寄せた。 果たして予感は当たった。咄嗟に口から言葉が飛び出る。 「だ、め……きたない!」 「私は気にしない」 言葉と同時に、男は根元まで垂れた快楽の名残を舐め取った。 僚は見えないなりにがむしゃらに手を伸ばし、あるだろうはずの男の肩をどうにか探り当てると、やめろとばかりに力を込めた。 また、根元を吸われる。 僚は身体を震わせて耐えた。 「んんっ……!」 「君は気にするかい?」 「……するよ」 当たり前だ、と声をぶつける。 男の笑う声が耳をかすめた。僚は観念して受け入れた。 申し訳なさが一番強い。 同じくらい僚を悩ませるのは目隠しだった。視覚を封じられ、耳に頼るしかない状態で、男に下部を綺麗にしてもらう状況は、非常に堪えた。 舐め取る音の些細な響きさえも強烈な羞恥となって、脳天を痺れさせる。 男の舌がどんなふうに動いて音を立てるのか、どこを舐めているのか――駄目だと思えば思うほど瞼の裏に思い浮かべてしまう。 余りの羞恥に意識が遠退く。 腰の辺りでベッドが軋んだ。僚ははっと意識を集中させた。空気が揺れた気がして、男が傍に近寄ったのを感じ取る。 「ではもう、私とキスもしてくれない?」 思いがけず間近で声がした。 反射的に僚は低く唸った。 獰猛な獣を思わせるそれは、明確な怒りを含んでいた。 ほんのわずかとはいえ、男は怖いと思った。彼の気持ちをからかった己に深く恥じ入る。 「僚……」 頬に男の手が触れる。僚はその手を頼りに顔を探り当てると、半ばぶつかる勢いで口付けた。 怒りに任せた行動は、まさに貪るという表現が合っていた。 体勢が入れ替わる。 僚はのしかかるようにして男をベッドに押し付け、舌が届く限り咥内を舐め尽し、強く吸った。先の言葉を打ち消そうと躍起になった。 時々歯が当たり、痛みが走る。いささか乱暴な接吻だが、男はうっとりと酔い痴れた。 やがて満足がいったのか、僚は顔を離した。しかし身体は離さずぴったり寄り添い、指先で確かめながら顎から首筋へとたどった。何をするつもりなのかと、男は様子を見守る。 彼が何を望んでいるのか、すぐに理解する。 僚はシャツのボタンを頼りに下へ下へとたどり、やがてベルトに行き着いた。 彼のしたい事を理解する。 今度は男が鳴く番だった。 ベルトを外し、引き抜くや乱暴に投げやった僚だが、下着の奥に手を伸ばし、男のそれを扱う時は一転して優しく滑らかになった。 絡み付く舌の動きはどこまでも淫らだった。 神取は握り拳を唇に強く押し付けた。彼に目隠しをしておいてよかったと安堵する。 技巧を尽くし、どうにかして声を出させてやろうという僚を前に、平静ではいられない。 どうにか耐えるが、自分がそうであるように、彼もまたこちらの身体を知り尽くしている。どうすればより感じるか、どこが弱いか、いくつも暴かれている。 何とか声は抑えられたが、時折腰が跳ねた。息遣いも、いつものそれとは違う。感じ取り、聞き取り、僚の責めはより濃厚になる。反応に気を良くしているのだ。 「っ……!」 最後の最後に、男はため息にも似た喘ぎをもらした。 同時に僚の肩が小さく跳ねる。口中に熱いものを浴びたのだ。 心の中でそっと謝る。 口を離さず全部飲み干そうという喉の動きに、また声がもれた。 やがて僚は口を離した。そこに、微かだが得意げな笑みを見て取り、男は完全に己の負けを認めた。 いや、そもそも最初から、出会った時から自分は――。 彼をびっくりさせないようゆっくり触れ、抱き起す。引き寄せて口付けようとした時、僚は手を上げて阻んだ。 どういうつもりか、よくわかっていた。 不機嫌さに満ちた声がもれる。 「俺とキス、したくない?」 「いいや…したい。何度でも」 「……俺も」 僚はゆっくり手を下げた。 許可を得て、男は静かに唇を重ねる。二度、三度薄い皮膚を舐め、深く重ね合わせる。 「ん、ん……あっ」 どちらの声が零れたのかわからない。 合間に何度もため息をもらして舐め合う。 ゆっくり離れ、僚は肩口に頭をもたせた。 「鷹久……いつもより早かった」 「……君にされると、我慢が利かない」 しかも二週間もの間が空いた。 男はぐっと息を飲み込んだ。ぐるりと目を回して素直に答える。 良かった。小さな呟きがもれた。 「俺だけ一人で……かと思った」 とんでもない。男は手を取ると自身の下部に導いた。 思いがけない熱さに触れ、一瞬手がおののく。 「今のキスで、もうこれだ」 「俺も……そう。早く、入れたい」 早く鷹久を感じたい。 肌を焦がす熱い囁きに男は震えを放った。そっと背中をたどって尻に触れ、奥にある後孔をつつく。 「あっ……」 「これは、どうする?」 指先を軽く埋め込むと、すぐに性具に突き当たった。 「だめっ……出すから」 触るな 僚は逃れようと腰をくねらせた。 神取は逃さず抱きかかえ、より奥へ押し込む動きで後孔を嬲った。 「やだ、くるしい……」 「……その声もたまらない」 男は執拗に責めながら腰をすり寄せた。互いの性器が擦れ合う。 脳天を直撃する強烈な刺激。 「うわっ……あ!」 思いがけず高い声がもれ、僚は恥ずかしさにすぐさま口を覆った。 男は腰の動きを止めず聞いた。 「何を、出す?」 「ん、ん……――」 か細い声で僚は答えた。 「見せてくれるかい」 「あ…う……」 「僚、見てもいい?」 僚は泣きそうに顔を歪めた。羞恥のあまり呼吸もままならない。今まで幾度か、こうして男の眼前で疑似的な排泄を行った事がある。淫らで、下劣で、消えてしまいたいほどの屈辱に襲われる。 そんな姿を見たいと、男が望む。 そして自分もまた、はしたない姿を見せて笑われたいと密かに望んでいる。 恥ずかしい様を晒して、男にいい子だと言われたい。 辛い思いをした後でもらえるご褒美に、そのたった一言に、心が激しく揺れた。 どこまでもみっともない自分を、男に――。 僚は肩口に頬を擦り付けるようにして頷いた。のろのろと腰を上げる。 男は、見えない事でバランスを崩し倒れてしまわないよう、自身の肩に掴まらせた。 その手をぶるぶると震わせ、僚はぐっと息んだ。真下に顔を向ける。 瞼の裏に、冷ややかな笑みで一瞥をくれる支配者の貌が過ぎった。 ぞっとすると同時に、説明のつかない昂奮を覚えている自分に、腰の奥が甘く疼いた。 「ぐう、うっ……」 込み上げる勢いのまま、僚は涙を零した。 男の指が、頬に流れたそれをそっと拭った。 「苦しい?」 少しだけ、と僚は首を振った。耐えられないものではない。 「悲しい?」 それにも首を振る。たまらなく恥ずかしくて、今すぐ消えてしまいたいが、悲しさとは違う。悲しい気持ちにはならない。 では何故泣いてしまうのか、自分でもわからない。 「……ごめんなさい」 無意識に、その一言が零れ落ちた。 自ら発した声をどこか遠くに聞きながら、僚は下腹に力を込めた。埋め込まれた親指大の異物が、加えられた圧迫に促されゆっくりと移動を始める。下り辿っていく動きが妙にリアルに、脳裡をかすめた。 「ああぁっ!」 一瞬、まるで本当の排泄をしているような錯覚に陥り、僚は混乱の悲鳴を上げて四肢を強張らせた。 出来ないと、首を振る。動きに合わせて、少し癖のある黒髪と青い布が交互に揺れた。左耳のピアスがちかちかと煌く。 乱れた髪を梳いてやりながら、神取は優しく宥めた。 ふと視線を下部に移すと、なんとも奇妙な光景が目に入った。 三つの性具から伸びたコードが尻から垂れ下がり、その前方では、かまされた筒栓から透明な涎を溢れさせて震えている、性器。 そして僚は、解放を求めて羞恥に苛まれている。 青い布を、涙で濡らして。 うなだれ、静かにすすり泣く僚の顎に指をかけると、神取はそっと唇を近付けた。 布越しの涙は冷たく、男の唇に触れた。 言葉にし難い恍惚に包まれる。 「出来るよ、僚。もう一度やってごらん」 鼻横に流れた涙を拭い、僚はかすかに頷いた。 ぶるぶると震えながら、異物を押し出そうと力を込める。 ようやく一つ目が顔を覗かせた。 押し潰されそうな屈辱感と、前立腺を圧される快感とがないまぜになる。我を忘れ、かすれた喘ぎを途切れ途切れにもらしながら僚は性具を押し出した。 音もなくシーツの上に落ちる。 はあはあと胸を喘がせ、陶酔した表情のまま僚は二つ目に力を込めた。 「あ、あ……」 陶酔しきった様子で唇をわななかせ、丸く滑らかな性具をそこから手放す。一つ目と同じように、押しやる力のせいで意図せず敏感なそこを擦られ、しとどに声がもれた。 「ふ、うっ……」 悦びに口端を持ち上げ、三つ目に意識を集中させる。 「あぁ…だめ……も、う……」 頑なに残っていた羞恥も全て崩れてしまったのか、僚はしきりにいくと繰り返しながら最後の一つを押し出した。 ほぼ同時に、黒い筒栓から白濁を溢れさせる。 かすれた喘ぎを喉から絞り出し、たまらないとばかりに腰をくねらせて白液を吐き出す様は、何より淫らだった。 僚は甘える仕草で男に抱き付いた。しっかりと首に腕を回ししがみつく。 「こ、れで……中に……」 早く入れてほしいと誘う濡れた声にふと笑い、しかし自身ももうとっくに我慢の限界を迎えている男は、素直に頷いた。 しかしいざそこにあてがった瞬間、僚は鋭い声で制した。 「前のも……取って」 しかし男は聞き入れず、半ば強引に自身の怒漲を押し入れた。 「ああぅ……だめぇ!」 「だめじゃないよ」 性具によって散々弄られ、充分に熟れたそこは、難なく熱塊を飲み込み悦びに震えた。 男もまた震えが止まらなかった。喘ぎ喘ぎ囁く。 「っ……たまらない締め付けだ」 「ああぅ……なん、で」 「言っただろう? もどかしそうにしている君を見るのが好きだって」 さらに腰を進め、根元まで埋める。 「くうっ……!」 どこか耐える声で僚は鳴いた。 それだけでいってしまいそうになる。男は我を奮い立たせ、二度三度と突き込んだ。 「いや、だ……あっ、ああぁ……!」 「嫌じゃないだろう? ほら、今出したばかりなのにもう……」 「触るな……」 構わず男は手にしたそれを軽く扱いた。いやだ、と拒む僚とは裏腹に、緩く握ったそれは嬉しそうにびくびくと震えを放った。 本当は、怒りに打ち震えているのかもしれない。男は密かに笑った。この栓をしている限り、思い切り吐き出す事ができない。勢いのまま熱を放つ事ができない。達しても曖昧な感覚が残り、重く腰を噛んでくる。 激しさはないが、大した苦しみだろう。それらに乱れ悶える彼の姿が見たいのだ。 見てもらいたがっている彼の望みを、叶えたいのだ。 どこまでも彼に溺れてゆく。 嗚呼…もう駄目だ。 男はベッドに寝かせて深く覆いかぶさると、僚の肩を押さえ付けて小刻みに腰を打ち込んだ。奥を突く度僚の口から短い叫びが上がる。合間に駄目、許して、と哀願が零れた。心の中で済まないと詫びて、男は己の欲望を果たす動きで彼の身体を貪った。 「ん、ん、んんっ…く、うっ…だ、め…あぁ!」 苦しげな喘ぎを耳にするのは心が痛んだが、一方で嗜虐心をかきむしった。 歯噛みして耐え、僚はよく応えた。意図してのものか、時折後孔がきゅっと締まり男のものを絞り上げる。 健気な様子に欲望が際限なく高まってゆく。 「あ、あっ…も、う、いく?」 「……ああ…きみの、中に」 僚はがくがくと首を振った。 「ん、んぅ…出して……」 ひっひっと喉を引き攣らせ、肩にかかる男の腕にしっかと掴まる。 男は顔を寄せた。吐息で察した僚は顎を上げて口付けに応え、喘ぎながら何度も舌を吸った。 最後に数回強く腰を打ち込み、男はより深いところで動きを止めた。 「う、ぐっ……」 注ぎ込まれる白熱に喉を反らせ、僚は呻いた。 男は大きく喘ぎながら腕を回し、強く抱きしめた。抱き返す腕に胸が熱くなる。 |